高齢者向け住宅にはどのようなものがある?

「自分が天寿を全うする時は自宅がいい」と思っている方も少なくないかと思います。

ただ、自宅で天寿を全うできる割合は20%にも満たず、約70%が病院で息を引き取るというのが現実です。

平均寿命の延びとともに、介護が必要な高齢者も増加しています。

高齢になると、日常生活に何らかの手助けが必要になったり、防犯や火の取扱いなどの安全面で心配が出てきます。


このような心配に応えるため、高齢者向け住宅というものが用意されています。


① サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

② ケアハウス

③ 住宅型有料老人ホーム

④ 介護付き有料老人ホーム

⑤ シルバーハウジング

⑥ 高齢者向け分譲マンション


①は、高齢者向けの賃貸住宅で、主に民間企業が運営し、安否確認と生活相談サービスの提供が義務付けられています。

②は、60歳以上で身体的機能の低下により、1人暮らし又は夫婦2人での生活が困難な人向けの賃貸の住まいで、主に社会福祉法人が運営しています。

③は、自立した人を対象とした有料老人ホームで、主に民間企業が運営し、入居時に一時金を支払って終身利用権を得る形となっています。

④は、有料老人ホームのうち、都道府県から特定施設の認定を受け、公的介護保険のサービスを提供する介護付き有料老人ホームで、主に民間企業が運営し、入居時に一時金を支払って終身利用権を得る形となっています。

⑤は、地方公共団体やUR都市機構が運営し、生活相談や緊急対応のサービスがあり、通常の賃貸住宅より低額で利用できます。

⑥は、一般のマンションと同様、区分所有権を購入し管理費と修繕積立金を毎月支払う形態で、フィットネスジムやプール、レストランなどが共有部分に併設されていたりする高級マンション的位置づけの住宅です。


自分が介護状態になった時、子や孫などの家族に迷惑はかけたくないと考えていたり、自分の親が高齢になった時、働きながら面倒を見るのは困難だと思っている場合など、高齢者向け住宅への住替の選択肢があることを知っておくと、いざという時に困らないかも知れません。


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