昔もあった「クラウドファンディング」

世界遺産法隆寺が行っているクラウドファンディングが、先月1億円を突破したとのことです。

クラウドファンディングの当初目標額は2,000万円だったとのことですので、実にその5倍の資金が提供されたということになります。


ところで、このクラウドファンディングという資金調達の方法は最近になって出来た仕組みや概念なのでしょうか?


実は古く日本には、次のようなこれと同じような仕組みがあり、相互共助の下お金を融通してきました。


<勧進(かんじん)>

勧進とは、寺院の建立や修繕などのために、信者や有志者に説き、その費用を奉納させることをいう。そのことにより人びとを仏道に導き入れ、善行をなさしめるのが元来の意であったが、のちには寄付を集める方法として興行を催し、観覧料の収入をもってこれに当てるという意味としても広く用いられた。中世においては、橋や道路の修理・整備から官寺(鐘や仏像、写経をふくむ)の建設や修造など、本来は朝廷(国家)や国衙(地方行政機関)がおこなうべき公共事業も、勧進によってなされた。勧進をおこなう者は、勧進帳をたずさえて諸国を遍歴したり、橋のたもとや寺社の門前、関所などで「一紙半銭」の寄付を募った。(引用:ウィキペディアより)


<無尽(むじん)>

無尽(むじん)とは、日本の金融の一形態である。複数の個人や法人等が講等の組織に加盟して、一定又は変動した金品を定期又は不定期に講等に対して払い込み、利息の額で競合う競りや抽選によって金品の給付を受ける。(引用:ウィキペディアより)


この他にも昔から様々な資金調達の方法があり、クラウドファンディングは何も新しい概念から生まれたものではありません。名称は変わっても昔から資金調達を行って、何かの事業に役立てるといった仕組みは存在していたという事になります。


※現在は各種法整備がなされているため、昔と同じ資金調達方法を行うと違法とされるものもありますので注意が必要です


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